「やる気が出ない」という時は誰にでもあります。その場合には、どうすればやる気が出るでしょうか?
仕事ならば、「優先順位を付けて、仕事を片付けていく」というのが模範的な答になりますが、それは誰でも言っていることなので、ここでは違うことを書きます。
意外に思えるかもしれませんが、私の場合、「コレを行えば、必ずやる気が出てくる!」というパターンがあります。
これは多くの人にも、当てはまるパターンだと思うのでご紹介します。
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やる気が出ない理由と、やる気を出す方法
やる気が出ないのは精神的なことが原因だと思うかもしれませんが、実はあなたの今置かれている状況が、やる気の出ない精神状態を作り出しているとも言えるのです。
やる気が出ないと言う人は、まず自分が置かれている状況を見渡してみてください。
机の上は、どんな状態になっていますか?
デスクワークをしている人ならば、あなたの机の上は整理された状態になっているでしょうか?
読みかけの本や資料が積み重なっていたり、食べかけや飲みかけの物が置かれていたりして、作業スペースが散らかっていませんか?
パソコンのデスクトップには、データやアイコンが何の整理もされずに、バーッと並んでいる状態になっていませんか?
家の中では、キッチンやリビング、玄関、部屋などが、きちんと整理整頓された状態になっているでしょうか?
庭のある自宅であるならば、庭に雑草が生い茂っていませんか?
やる気が出ないから散らかったのではなくて、散らかっている状態だから、やる気が出てこないのだと逆転して考えてみてください。
簡単に片付けられそうな場所から、整理してみる
いきなり大掃除を始めるのはエネルギーが要ります。まずは一番簡単に片付けられそうな場所から、整理してみてください。
机の上であるならば、積み重ねたまま読まずにいる本を、本棚に戻して並べてみることです。
それも面倒ならば、まずはパソコンのディスプレイをサッと布で拭いて、ホコリを取ることくらいなら出来ますよね?
ガサガサと慌ただしく始めるのではなくて、丁寧にやってみることです。
一度、片付け始めると調子も上がって来て、思いの外、早く机の上が片付いてきます。
少し整理してみただけでも、片付けを始める前と比べて、モチベーションが確実に上がっていないでしょうか?
人生の問題を解決するには、まず針箱を整頓せよ
「片付けをすれば心がスッキリして、やる気が出て来る」と言えばそれまでの話になってしまいますが、本当はもっと深い話なのです。
英国の思想家、トーマス・カーライル(1795~1881年)は、次のような名言を述べています。
人生の問題を解決するには、まず針箱を整頓せよ。
この名言には具体的なエピソードがあります。
ある日、カーライルのもとに一人の婦人が相談に訪れました。婦人は家庭での様々な悩み事を、取り留めもなくカーライルに打ち明けました。
しかし、カーライルが夫人に言ったことは、「家に帰って、針箱を整頓してごらんなさい」ということだけでした。
カーライルならば悩みを解決してくれると思っていたのに、全く悩みとは関係のないことをアドバイスされた夫人は、がっかりして帰ります。
しかし一週間後、婦人は再びカーライルのもとを訪れます。実際に針箱がぐちゃぐちゃの状態になっていたので、試しに片付けてみたところ、今までモヤモヤとしていた心がスッキリと晴れたと言うのです。
婦人は散らかっていた部屋も片付け始めました。すると、あれほど日々悩んでいた事柄も、自然に解決していきました。
片付けるという行為を通じて、やる気を引き出す
カーライルは、婦人の取り留めもない悩み事を聞いて、婦人が使っている針箱も、同じように糸が絡まってグチャグチャの状態になっているに違いないと見抜いたわけです。
今まさに悩んでいる人に、「心を落ち着かせて、問題を整理してごらんなさい」と言っても難しいでしょう。それが出来るならば、そもそも悩んでいません。
でも、家の針箱を整理することならば、やろうと思えばすぐに出来ることなのです。
やる気が出ない状態の時には、あちこちに意識が分散しています。エネルギーが希薄になっています。しかし、人間は一つの事を始めると、脳の集中力が高まってきます。
目の前の物が、一つひとつ片付いていくと、心も整理された状態になっていきます。
やる気を無理に出そうと思よりも、片付けるという行為を通じて、やる気を引き出すほうが早いのです。
人間は、物質が出す波動の影響を受けている
ここから先は推論ということにしておきますが、「物質を構成している電子は波である」という物理学の考え方があります。
書いている私にも難しい話なのですが、物質が波動(エネルギー)を有していることは確かです。その物質が出している波動は、周りにも影響は及ぼしているのです。
仮に、散らかっている状態の物質というのは、「調和を失った乱れた波動を出している」と考えてみます。
人間も物質で出来ているわけですから、その乱れた波動の影響は受けます。波長導通してしまうわけです。
散らかった部屋にいると心が落ち着かないのは、そのためだとは言えないでしょうか? その逆に、綺麗に片づいた部屋にいると、心が落ち着いてきます。
これは科学的に証明する必要もなく、自分の心で感じ取れることです。
記事の冒頭で、「あなたの今置かれている状況が、やる気の出ない精神状態を作り出している」と書いた理由は、ここにあります。
「片付けると心がスッキリする」というだけの話ではなくて、整理整頓をすることによって、実際に乱れた波動の影響を受けないようになったのです。
自分で調子の波をコントロールすることが大切
人間の能力の中でも、「やる気を出せる」という能力は、非常に価値の高い能力です。
才能はそこそこでも、やる気のある人間は必ず頭角を現してきます。逆に才能はあっても、すぐにやる気を失ってしまう人は、それまでの人で終わってしまいます。
両者の違いは何かと言うと、実は簡単です。自分で調子の波をコントロールしているか、していないか、これだけの差でしかないのです。
他人の言葉に振り回されない
人間はおもしろいもので、ほんのちょっとしたことで、やる気が出たりします。
失敗して落ち込んでいる時にでも、「でも、あなたのチャレンジ精神は凄いよね!」などと誰かに褒めてもらうと、途端に「よーし、次は頑張るぞ~!」となります。
人から元気の出る言葉を掛けてもらうことが、本当は、やる気の出る一番の方法かもしれません。
ただ、人は良いことばかりは言ってくれないですよね? 人に依存すると、けっきょくは他人に振り回されてしまう結果になります。
「お前はダメな人間だ!」なんて言われたら、今度はメチャクチャ落ち込んでしまいます。
自分の車のエンジンは、やはり自分自身で掛けなければダメなんですね。
やる気が出て来るパターンを持つ
人間ですから、調子の波はあります。でも、慢性的にやる気が出ないという人は、「やる気を出す方法を知らない」ということでもあります。
「私はコレをすれば、やる気が出て来る!」というパターンを、幾つか持っておくといいんですね。
整理整頓は地味な方法に思えても、それでやる気が出ると分かったならば、やる気が出るパターンを一つ知ったことになります。
中には、「整理整頓を行うやる気も出ない」という人もいると思います。そういう人は、調子の波が自然に上がって来るのを待つのもいいでしょう。
でも、できれば自分で調子の波をコントロールしたいと思いませんか?
少なくとも、この記事を最後まで読むだけの気力はあるのですから、さっそく出来ることから始めてみましょう!
自分は何もしないで、どんどんやる気が出て来る方法なんて、誰も持っていないということを知ってください。